雑報延岡

地元の宮崎県延岡市のことを中心に書いていきます。たまに違うことも書きます。

「地域創生=観光客の呼び込み」という風潮について

最近多くの自治体が、衰退している地域の現状をどうにかしようと様々な地方創生政策を打ち出しています。この中でやたら多いのが、「観光客を呼び込もう!」というものです。我らがふるさと延岡市も、ご多分に漏れず観光客に目を向けた取り組みを行っております。今回はこの風潮に一石投じてみたいと思います。

 

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生産年齢である若い世代の流出が増加する一方で、高齢化が進んでいる地方では、地域経済の収縮が問題視されています。そこで、「よし、それなら観光客にお金を落としていってもらおう!」という思考回路は分かります。ただ観光というのは「商売」であります。地域資源をどのように売り出すか、いかにして自分たちのまちに足を運んでもらうのか、知恵を絞らなければいけません。この「商売」というのは、行政の得意分野ではないと思うんですよね。もともとお金儲けを目的としている機関ではありませんので。にもかかわらず、誰をターゲットに、何を目標にしているのかよくわからない観光戦略が氾濫しているように感じます。 

例えば、今月のおこずかいが底を尽きようとしています。短期アルバイトをして、臨時収入を得るのも一つの手段ですが、日々の出費を見直してみるのも十分効果的だと思うんです。買い食いを減らす、コンビニではなくスーパーで買い物をする、毎月の通信料を見直してみる、それだけでも、月々の出費を軽くすることのできる部分を見つけることができますよね。

 

僕が自治体に期待したいのは、この「内側に目を向ける」という行為です。利益を求める商売の部分は一旦置いといて、無駄な支出を減らす努力や、福祉、教育などのサービスの充実に注力してほしいのです。本来の自治体の姿であり、得意分野だと思います。

 

 

士族の商法」という言葉があります。慣れない商売に手を出して失敗することの例えです。このままでは、地方創生政策は明治時代の士族の二の舞を演じてしまいます。

次回はこのことを踏まえた上で、延岡市が掲げる「のべおか本わさび革命」ついて書いていこうと思います。

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