雑報延岡

地元の宮崎県延岡市のことを中心に書いていきます。たまに違うことも書きます。

児童館でアルバイトをした話

七月の終わりから八月の終わりにかけて、夏休み期間中の小学生を預かる児童館で短期のアルバイトをしていました。子供たちと一緒に遊んだり、勉強したり、とても楽しい一ヶ月間でした。本当に楽しい思い出ばかりの一ヶ月間でしたが、子供たちと接してみて思うところがあったので、今回はそのことについて書いていこうと思います。

 

子供は感情が豊か

僕が働いていた児童館には毎日70~80人の児童がやってきます。いたずらっ子、人懐っこい子、負けず嫌い、暴れん坊、聞かん坊、色々な子供がいて、みんなとてもかわいいです。そして、あれだけ純粋無垢だった時代が僕にもあったなんて信じられない程に、彼らはまっすぐでした。故に、「子供を叱る」ということが非常に難しかったです。何か悪いことをした子供を叱るときには、倫理観、道徳観を基準にするのですが、子供って何よりも感情が先に動くんですね。良くも悪くも感受性がとても豊かなんです。この感情と行動が直結している子供ほどよく叱った気がします。「これをしたら相手の子供がどう感じるのか、これをするとどんなことが起こってしまうのか」そこをまだ考えることができないんです。「しっかりと叱る」とは、なぜ怒られているのか、どうしてそれをやったらいけないのか、を子供に理解してもらうことなんだなと、自分自身勉強になりました。お店などで、「うるさいっ!」と子供を怒鳴ってすぐに携帯を触りだす親を見ると、「叱る」をしっかりできていないなあ、と思います。あなたが感情的になってどうすんのよってツッコミを入れたくなります。結局、子供に理由を説明してあげないと、何をしたら怒られるか分からないままで、また似たような場面で怒られることになるんですよね。子供は怒られるし、親もまた「うるさいっ!」って怒鳴らないといけないので、無駄の繰り返しですよね。

 発達障害とどう向き合うか

もう一点。70~80人の児童の中には「発達障害」を持った子供が少なからずいます。一言に発達障害と言っても、何度も何度も同じ注意を受ける子、勉強が苦手な子、落ち着きがなく常に動いている子、症状は様々でした。驚いたのは上記した通り、これらの症状を持つ子供が「少なからず」いることでした。「医師から発達障害と診断を下されている子供が何らかの症状を持っていて、そうでない子は健常者」という考え方は間違っていました。グレーゾーンに属する子供が意外と多いんです。診断では引っかからないんだろうけど、日常の様子を見ていると「あれ、なんかちょっと気になるなあ」と感じる子供が結構います。そしてこのような障害を持った子、グレーゾーンに属する子供はよく先生から注意を受けます。そして同じような注意を何度も受けるので、そのうち怒られるようになります。他の児童よりも怒られる回数が多いです。ここでも大切なのは感情的にならないこと。「どうして同じことを何回も言わせるの?」「他の子はちゃんとできているよ?」このように責める叱り方は上記した子供たちにとっては適していないと考えます。劣等感を与えてしまうからです。叱っている際に「僕は頭が良くないから」という答えが返ってきたことがありました。自分が他の子供よりも劣っているから、よく注意されたり怒られたりすると小さいながらに考えてしまっているようです。病気に苦しんでいる彼を見て胸が締め付けられる思いがしました。発達障害を持った子供にとって一番大切なことは、親はもちろん、周囲の理解とフォローです。病気を持っていると分かった上で叱る。頭ごなしに怒鳴りつけるのではなく、その子の言い分をしっかり聞いてあげる、叱った後でやさしい言葉をかける。その子に合った方法で接していくことが大切です。発達障害は一生付き合っていかなければいけない病気といわれていますが、環境によって改善を望むこともできるみたいです。

 

まとめ

「子は親の鏡」

愛情をもって育てられた子供には、その愛情を垣間見ることができます。子供は親を選ぶことができません。親が子供にとって「最良の親」になり、子供もまた自分の親が「最良の親」だと思えるような家族になりたいものです。