宮崎を出てゆく君に
新年度になりました。進学や就職のため県外へ出てゆく若者が多い季節です。たった今出ていった人たちにこの話題もいかがなものかと思いましたが、今回は「U,I,Jターン」について書こうと思います。そもそも「U,I,Jターン」とは何なのか。聞いたことはあるけど、はっきりとは分からない人もいると思います。
- Uターン・・・地方→都市、後に、都市→地方
- Iターン・・・地方→都市 or 都市→地方
- Jターン・・・地方→都市、後に、都市→地方の近くの中規模都市
大雑把に書くとこんな感じです。このJターンが少し複雑ですが、例えば、僕は延岡から大阪に行きました。その後、延岡ではなく大分市や熊本市に住むことになればJターン者ということになると思います。実際僕は延岡から大阪に行き、また延岡に戻ってきているのでUターン者に該当します。
このU,I,Jターン者を増やそうと、最近県は様々なことに取り組んでいます。この取り組みに欠かすことができないのは何といっても、宮崎へのUターンを考えている人、もしくは実際にUターンした人の声でしょう。そこで県が行った「移住・U,Iターンに関する調査」から少しデータを参照してみます。
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/rodoseisaku/kurashi/chiiki/documents/16525_20150623182138-1_1.pdf (宮崎の移住・UIターンに関する実態調査)
まずはアンケートに答えてくれた世代と男女比。n=452は人数を表しています。
そもそも、なぜ若い人たちが宮崎から出てゆくのか。その理由で最も多いのが「進学」です。9割近くがこの理由で県外へ出てゆきます。
そして、一旦出ていった人を宮崎に呼び戻すものは何なのか。「宮崎への愛着」が一番多いんじゃないかなと思っていましたが、「家族、親族がいるから」が最も多い理由でした。
またUターンにおける不安として最も多いのが、就職。次いで、娯楽の少なさ、公共の交通機関の不便さ、となっています。
ここで興味深いなと思ったことは、「就職に関する不安を抱いている人」と「特に不安はない」といっている人が同じ割合でいるということです。僕みたいに「とりあえず地元に帰るか」みたいな人は多いんじゃないですかね。僕も特に不安なしに地元に帰ってきた一人だと思います。こんなのんきなことを言っていられるのも、就職活動が始まったばかりの今の内だけなんでしょうか…しかし、やはりこの就職に関する不安、不満を払拭できれば「宮崎帰ろうかえ」と思う人が増えるのは確かです。県もそこに力を入れ始めているみたいです。
ふるさと宮崎人材バンク
https://iju.pref.miyazaki.lg.jp/wp-content/uploads/2016/12/c9ab733c1be0f987d89acb45fee1b237-1.pdf (登録企業一覧)
このサイトは県外から宮崎県に就職を考えている人の支援を目的としています。希望職種、学歴、希望勤務地などを入力して登録を行います。登録されたデータをもとに企業を検索することができるので、希望条件に合った企業を見つけやすくなっています。また企業側も、登録された情報から人材を探すことができる仕組みになっています。登録企業の一覧を見てみると、県内の企業が800近くも登録されていました。これだけあれば、一個くらい働いてみたいところ見つかりそうですね。
あったか宮崎ひなた暮らし
少し名前が狙いすぎな気がしますが、宮崎に移住を考えている人向けに情報を発信しているサイトです。移住するにあたって、具体的な情報を提供してくれています。住まい情報や、町おこし協力隊員の募集など。もちろんお仕事情報も。注目すべきは東京に支部がある点です。電話ではなく面と向かって相談に乗ってくれるサポーターと、移住に関する話をすることができるんです。東京は便利ですね。リンク先のサイトに連絡先などが書いているので、移住を考えている方はどんどん質問してあげてください!
まとめ
Uターン、移住に伴う就職をサポートする二つのサービスについて紹介しました。この記事を書くにあたって、自分でもこれらのサイトを利用してみたのですが、今まではこんなサービスがあったなんて知りませんでした。実際のところ、このサービスがまだ広く知られていないみたいなんです。先ほどの調査データでも、これらのサイトを使って情報収集をしたと答えている人はほとんどいませんでした。調べてみると何でもあるもんですね。
宮崎を出て物理的には宮崎が遠くなっても、情報収集が簡単になった今、あなたと宮崎の距離は思っているほど遠くありません。卒業して宮崎に戻ることに不安を感じている人もいると思いますが、「そういえば、Uターンとか移住したい人を支援するサイトあったよな」って思い出してみてください。少しは気が楽になると思います。今から新生活が始まりますが、宮崎はいつでもみんなの帰りを待っています。そのことを忘れずにいってらっしゃい!