宮崎県は観光都市なのか…
自分の県にはたくさんの観光名所がある、故郷に愛着がある人はそう思いますよね。しかし観光名所はその周辺の人々や地域に利益をもたらして本当の「観光地」になると思うんですよね。それでは我らが宮崎県は観光都市としてどれだけ成功しているのか見ていきましょう。
観光庁が公表しているデータによると、県外からの観光客数は約520万人で全国で35位。これはあくまで「県外」に注目した場合のランキングです。参考までに、大分県は約960万人で24位。熊本県は約980万人で23位。んー正直、観光都市からは程遠い数字ですね…
(大分、熊本、宮崎の三県で簡単にまとめてみました。)
http://www.mlit.go.jp/common/001153819.xls (平成26年度)
主に考えられる理由としては、
- 観光名所の知名度の差
- アクセスの違い
が考えられます。
- まず我が県と同様にアクセスの良くない大分が、なぜ宮崎と大きな差をつけたのかという点についてですが、大分では「大分=温泉の町」という方程式ができています。「どこかに旅行に行こう!」となった時、温泉はとても魅力的ですよね。さらに、温泉って観光客をその町に一泊させる力があります。熊本は全国的にも有名なゆるキャラの「くまモン」が観光PRを頑張っています。両県には絶対的な観光のエースがいるように思います。
(彼らも頑張っているんでしょうけど、くまモンと比べると…)
- アクセス良さも観光と深く関係しています。どこかに観光に行く際に必ず調べなければいけないのが交通の便です。東京や大阪など公共の交通機関が発達した場所であれば、その必要はあまりありませんが、地方への観光は「交通手段の決定=観光ルートの決定」となることも少なくありません。そして田舎に行けばいくほど交通手段が限られてしまい、ワンパターンな観光ルートが完成してしまいます。その点から見てみると、熊本には新しい新幹線ルートが完成し、大分も九州の中心地福岡からのアクセスの良さで宮崎に勝っています。
先ほどのデータを見てみると宮崎県の観光で不足しているのは県外からの宿泊客です。宮崎って観光の話になると食べ物の話ばかりになりません?そうです、確かに食べ物はすごく美味しいんですよ。でも食べ物は、日帰りの観光でも十分に楽しめてしまうんですよね。他にも高千穂の神楽とかプロ野球キャンプとかありますが、「宿泊」させる力としてちょっと弱いと思うんですよね。宮崎のこれからの観光戦略に必要なのは宿泊客を増やすことではないでしょうか。宮崎県のPR動画を見てみると、食べ物を重点的に紹介して魅力を伝えようとしているものが多いように感じます。もちろん、宮崎県の強みを全面的に伝えていることは大切ですが、いつまでもその強みに頼っていては観光産業は伸びていかないように思います。簡単にいいアイデアは思いつかないですが、観光ホテルが地元の農家ツアーみたいなことをやってみると「泊まろうかな」っていうお客さん増えないですかね。まだまだ伸びしろがあるはずです。頑張ろう宮崎!!