雑報延岡

地元の宮崎県延岡市のことを中心に書いていきます。たまに違うことも書きます。

宮崎に新幹線を通すためには…

僕たちは宮崎県の交通の便の悪さを伝える際、自虐的に、時にやるせない思いで「陸の孤島」という表現を使います。「宮崎って、陸続きなのに離島に行ってるみたい」反論の余地のなし。完璧な言い回しです。実際、僕が新幹線と特急列車を使って大阪から延岡に帰るまでの所要時間は片道で6時間半にもなります。大阪ー東京区間を往復するほうが短い時間で済むのです。でも、最近では宮崎-大分間で高速が開通し、「もう陸の孤島なんて言わせないぞ!」と得意げな方もいるかもしれません。

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そんな方には、「だめです!そんなところで満足しててはだめなんです!」と声を大にして言いたいです。「ご近所の鹿児島、熊本、福岡をごらんなさい。鹿児島新幹線の開通がどれほどの経済効果を生んでいるか知っているの? よそはよそ、うちはうちなんて言いますけどね、羨ましいものは羨ましいのよ!」例えば、宿泊客の増加による経済効果は熊本で214億円にもなったそうです。駅の利用者も博多ー熊本間で47%、熊本ー鹿児島間で60%も増えました。

前置きが大変長くなりましたが、要は私たち宮崎県民も新幹線が欲しいのです。では、どうやったら宮崎に新幹線が通るようになるのかを書いていこうと思います。まず皆さんは「東九州新幹線基本計画」というものをご存知でしょうか。ここでいう東九州とは大分、宮崎、鹿児島のことを指しています。この計画は、1973年に国が行った「この辺新幹線あってもよくね?」という提案のことです。しかし、実際に建設するとなると「基本計画」から「整備計画」にランクアップされる必要があるのです。ちなみに鹿児島新幹線が整備計画に格上げされたは同年の1973年です。つまり新幹線事業は30年~40年という壮大な年月を要するのです。しかしこのことは、宮崎に新幹線を開通させるということは全くの夢物語というわけでないことを意味します。何事も1からスタートするものです。そして、より現実的なものにするために必要なものはズバリ「県民の声」です。もっともっと新幹線欲しいアピールをしないといけません。しかし議論以前に「東九州新幹線基本計画」について知っている人が少ない気がします。僕たちの勉強不足なわけです。宮崎県の河野知事も「県内で議論が盛り上がっていると感じていない」と答えています。

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じゃあ、欲しい欲しいとみんなが言えば建設が始まるのかというと、そう簡単にいかないのが世の常です。「なぜ」欲しいのかをしっかり説明していく必要があるのです。新幹線がもたらす経済効果、なぜ新幹線じゃないといけないのか、高速道路や飛行機ではだめなのか、また新幹線開通に伴う問題、建設予算などぜーんぶを踏まえたうえで「欲しがる」のです。理由のある言い分にはしっかり耳を傾けてもらえます。ということで次回は東九州新幹線の利点、問題点について書いてみようと思います。

僕は将来、新幹線に乗って孫の顔を見に行きたいのです。それまでに完成させるのです。