雑報延岡

地元の宮崎県延岡市のことを中心に書いていきます。たまに違うことも書きます。

児童館でアルバイトをした話

七月の終わりから八月の終わりにかけて、夏休み期間中の小学生を預かる児童館で短期のアルバイトをしていました。子供たちと一緒に遊んだり、勉強したり、とても楽しい一ヶ月間でした。本当に楽しい思い出ばかりの一ヶ月間でしたが、子供たちと接してみて思うところがあったので、今回はそのことについて書いていこうと思います。

 

子供は感情が豊か

僕が働いていた児童館には毎日70~80人の児童がやってきます。いたずらっ子、人懐っこい子、負けず嫌い、暴れん坊、聞かん坊、色々な子供がいて、みんなとてもかわいいです。そして、あれだけ純粋無垢だった時代が僕にもあったなんて信じられない程に、彼らはまっすぐでした。故に、「子供を叱る」ということが非常に難しかったです。何か悪いことをした子供を叱るときには、倫理観、道徳観を基準にするのですが、子供って何よりも感情が先に動くんですね。良くも悪くも感受性がとても豊かなんです。この感情と行動が直結している子供ほどよく叱った気がします。「これをしたら相手の子供がどう感じるのか、これをするとどんなことが起こってしまうのか」そこをまだ考えることができないんです。「しっかりと叱る」とは、なぜ怒られているのか、どうしてそれをやったらいけないのか、を子供に理解してもらうことなんだなと、自分自身勉強になりました。お店などで、「うるさいっ!」と子供を怒鳴ってすぐに携帯を触りだす親を見ると、「叱る」をしっかりできていないなあ、と思います。あなたが感情的になってどうすんのよってツッコミを入れたくなります。結局、子供に理由を説明してあげないと、何をしたら怒られるか分からないままで、また似たような場面で怒られることになるんですよね。子供は怒られるし、親もまた「うるさいっ!」って怒鳴らないといけないので、無駄の繰り返しですよね。

 発達障害とどう向き合うか

もう一点。70~80人の児童の中には「発達障害」を持った子供が少なからずいます。一言に発達障害と言っても、何度も何度も同じ注意を受ける子、勉強が苦手な子、落ち着きがなく常に動いている子、症状は様々でした。驚いたのは上記した通り、これらの症状を持つ子供が「少なからず」いることでした。「医師から発達障害と診断を下されている子供が何らかの症状を持っていて、そうでない子は健常者」という考え方は間違っていました。グレーゾーンに属する子供が意外と多いんです。診断では引っかからないんだろうけど、日常の様子を見ていると「あれ、なんかちょっと気になるなあ」と感じる子供が結構います。そしてこのような障害を持った子、グレーゾーンに属する子供はよく先生から注意を受けます。そして同じような注意を何度も受けるので、そのうち怒られるようになります。他の児童よりも怒られる回数が多いです。ここでも大切なのは感情的にならないこと。「どうして同じことを何回も言わせるの?」「他の子はちゃんとできているよ?」このように責める叱り方は上記した子供たちにとっては適していないと考えます。劣等感を与えてしまうからです。叱っている際に「僕は頭が良くないから」という答えが返ってきたことがありました。自分が他の子供よりも劣っているから、よく注意されたり怒られたりすると小さいながらに考えてしまっているようです。病気に苦しんでいる彼を見て胸が締め付けられる思いがしました。発達障害を持った子供にとって一番大切なことは、親はもちろん、周囲の理解とフォローです。病気を持っていると分かった上で叱る。頭ごなしに怒鳴りつけるのではなく、その子の言い分をしっかり聞いてあげる、叱った後でやさしい言葉をかける。その子に合った方法で接していくことが大切です。発達障害は一生付き合っていかなければいけない病気といわれていますが、環境によって改善を望むこともできるみたいです。

 

まとめ

「子は親の鏡」

愛情をもって育てられた子供には、その愛情を垣間見ることができます。子供は親を選ぶことができません。親が子供にとって「最良の親」になり、子供もまた自分の親が「最良の親」だと思えるような家族になりたいものです。

宮崎 就活 メディア

 宮崎就活日記

 

三月に開始した就職活動。大学四年生時にはほとんど就職活動はせず、宮崎で就職するために、卒業してから延岡の実家に戻って、同級生たちより一年遅れての就職活動。僕はメディア、報道関係への就職を希望していました。その中でも番組の制作や、記事を書く部署に入りたいと思っていました。結果を先に書くと、テレビ関係の会社から内定をもらうことができましたが、営業での採用でした。

 

今回は宮崎でメディア、報道関係の採用試験を受けた感想を書こうと思います。僕個人の感想ですが、来年宮崎でそのような企業の採用試験を受ける人たちの参考に少しでもなれば幸いです。

 

今回僕が受けた会社は、全部で6社。そのうちメディア、報道関係の会社は5社。内定をもらったのは、1社です。企業名は伏せさせてもらいますが、宮崎にはそれほど多くのメディア、報道関係の企業がないので、なんとなーく分かってしまうかもしれません。

1. テレビ局

2. 新聞社

3. ケーブルテレビ

4. ケーブルテレビ

5. 広告代理店

(採用試験の日程順)

 

1 テレビ局

宮崎には民放局が二つあります。そのうちの一つです。一次は書類審査。二次は筆記試験と集団面接でした。筆記試験は新聞社に次いで難しかったと思います。時事問題などに加え、宮崎県に関する問題が多かったです。大手新聞社の新聞をもっとしっかり読んでおけばよかったなあと思いながら問題を解いていました。地元紙も必ず読むべきです。面接はいたって普通の集団面接でした。いたって普通の受け答えをするも三次には進めず。なんで落ちたのかはっきり分からないまま、一週間後の新聞社の試験へ。

 

2 新聞社

 こちらも一次は書類審査。二次試験は、筆記と作文と簡単な面接。やはり新聞社だけあって、作文の試験には他企業よりこだわりを感じました。作文には名前を書かず、受験番号のみを記入。読む人に先入観を与えないようにするためなのかなって勝手に解釈しました。僕は作文というより、小論文っぽくなってしまいました。翌日行われたグループディスカッションまで進むことができましたが、最終選考まで行くことはできませんでした。自分なりの意見を言えたつもりでしたが、結果が伴いませんでした。ここでももやもやした気持ちが残りました。

 

3 ケーブルテレビ

書類選考を通過した後に、作文と面接のテストがありました。たぶん筆記問題もあったように思います。作文、面接ともに、地元出身の人に有利な内容だったのではないかと感じました。ここでいう「地元出身」というのは、このケーブルテレビがサービスを提供しているエリア内に住んでいる人のことです。作文に関しては、このケーブルテレビ会社の名前がお題に絡んできていて、非常に書きにくかったです。(自分の下調べが足りなかった部分もあるとは思いますが...) 面接でも、たぶん僕を採用する気はないんだろうなって感じながら、質問に答えていました。案の定お祈りの通知をいただきました。

 

4ケーブルテレビ

この時点で、別の業種で受けた企業も含めると、就活四連敗中。心が少し折れかかっていたかもしれません。友人に自虐交じりに不安を吐露したこともありました。一方で、内定が欲しいという思いもかなり強くなっていました。書類選考を通過して、筆記、作文、面接の試験を受けました。面接も今までで一番しっかり答えることができたと思います。一つ一つの試験時間が長く、夕方近くまでかかりました。試験を受けた翌日に採用の連絡をもらいました。電話で担当の方の話を聞きながら、肩の力がすうっと抜けていき、ほっとした気持ちになりました。

 

5 広告代理店

メディア、報道関係とは少し離れていますが、テレビ番組の作成をしているとのことだったので応募しました。内定の連絡をもらった後に受けた企業だった上に、僕自身ケーブルテレビに就職するつもりだったので、最終面接のときにその旨を伝えました。とても丁寧に対応してもらいました。

 

アドバイス

1社しか内定をもらっていない僕がアドバイスをするなんておこがましく聞こえるかもしれませんが、県内でだいたいのメディア、報道関係の企業を受けたので採用試験の傾向については少しだけお話しできると思います。

 

筆記試験

新聞を読みましょう。大手新聞社、地元新聞社、両方読みましょう。県内のメディア、報道関係の企業であれば、筆記試験で宮崎に関する問題を出題されることが多いと思います。その時、地元紙で読んだ記事が解答を手助けしてくれます。書店で無数に並ぶ就活本を購入するよりも効果的です。もう一つ。筆記試験で答えることができなかった問題は、家に帰って調べるといいと思います。業種が似ていると、試験の傾向も似ているのでしょうか、何度も同じ問題を目にしました。試験会場での答え合わせはへこんでしまうのであまりお勧めしません。

 

作文、小論文

僕が受けた5つの企業全てで作文、小論文の問題が提出されました。試験開始と同時にお題が発表されて、それに沿って自分の意見や考えを書いていきます。この「お題」に共通点のようなものを感じました。「地方創生」、「地域社会への貢献」、「故郷」といった、自分たちの生まれ育ったまちのことを考えさせられる内容のお題が多かったです。人口の減少や、観光客数、県内の求人倍率数といった具体的なデータは論理的な小論文に不可欠です。また自分のふるさとに対する思いを前もってまとめておくとすんなりと作文を書くことができると思います。

 

面接

僕は面接が苦手でした。自己PRも下手くそだし、相手の質問に対してうわべだけ取り繕うような返答をしていたし、猫背だし、歩き方が変だし、練習するのも面倒だったし。面接に自信のない者、一人で対策すべからず、です。誰かに見てもらいましょう。大学に就活サポートセンターみたいなのがあるはずです。ぜひ活用しましょう。僕は地元の就活支援センターで何度かアドバイスをもらいました。だいぶ改善しました。詳細が気になる方は下記のサイトへ。

job-miyazaki.com

 

最後に

メディア、報道関係の企業では地方再生を意識して何らかの取り組みをしているところが多いです。また学生の方でも、地域貢献したいという思いで県外から帰ってきて就職活動をしている人が多かったです。もちろんメディア、報道関係の企業への志望動機のすべてが「地域貢献したい!」ではないので、一概に言ってしまうことはできないのですが、自分がどんな方法でこれらを実践していくのか、自分なりの具体的なイメージがしっかりしていれば、希望する企業に入ることができると思います。頑張ってください!!

宮崎と自殺

 

宮崎県が全国的に見て自殺率の高い県であるということを知っている人はどれくらいいるのでしょうか。平成27年の県内の自殺者は255人であり、自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)は23.2人で、全国で3番目に高い数字になっています。(参考までに、自殺死亡率の全国平均は18.5人です。)

今回はその理由について考えてみたんですけど、ズバリわかりませんでした。どれも決定的な根拠がありませんが、僕の頭の中で考えたことを書いてみようと思います。

 

1.「自殺するなら宮崎が良い」説

自殺の名所ってありますよね。富士山の樹海とか東尋坊とか。もしかして、宮崎も自殺の名所になってしまっているのではないか、そう考えたわけであります。僕個人の考えですが、北国の断崖絶壁から海に身を投げるよりかは、ぽかぽか陽気の中で最後を迎えたい気はします。話を戻します。この説を立証するのに必要なデータは自殺者の出身地。少し細かい話になってしまうのですが、自殺者をカウントする方法は2つあるそうで、一つは、死体の発見現場を基にする方法。もう一つは自殺者の住所を基にカウントする方法。つまり2つの統計結果があるわけです。前者と後者の結果に大きな差があれば、少なからずこの説に正当性があると考えました。しかしですね、宮崎の自殺率はどちらの統計方法に基づいても高いのです。本県の自殺死亡率は4位(発見現場を基準)と3位(住所基準)となっています。つまり、宮崎で自殺する宮崎の人が多いというわけであります。故に、この説は成り立たないということになります。

 

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/h28kakutei_1.pdf(発見現場を基にした統計)

http://www.pref.miyazaki.lg.jp/fukushihoken/kenko/shakaifukushi/documents/3806_20170324114703-1.xls (住所を基にした統計)

 

 

2.「パチンコと自殺が関係している」説

 

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宮崎は人口当たりのパチンコ台数、パチスロ台数が全国で1位というデータがあります。そこから、ギャンブル依存に陥る人が多く、多額の借金を抱えた末に自殺する人が多いのではと考えました。この説が正しいのであれば、人口当たりのパチンコ台数が多い県ほど、自殺率が高いことになります。宮崎以外のパチンコの多い県を見てみると(大分県鹿児島県群馬県など)、自殺死亡率とのはっきりとした関連性は見つけることができませんでした。また、この説ではパチンコだけを特別視しているため、その他のギャンブルと自殺の関係性を無視していることになります。単純に「パチンコが多い=自殺が多い」と言い切ることはできません。

http://j-town.net/tokyo/column/gotochicolumn/202594.html?p=all (画像のページへのリンク)

 

3.「そもそも地方で自殺が多い」説

自殺死亡率上位の県を見てみましょう。秋田県岩手県新潟県、宮崎県、鳥取県山梨県。これらの県の共通点としてまず挙げられるのが地方だということです。地方の特徴としては、低賃金、交通の便の悪さ、娯楽の少なさ、人口減少、などがあります。これらのマイナス要素が絡み合って、高い自殺率につながっているのではないかと考えました。少し大雑把なまとめになってしまいますが、この中にも自殺を決定づける要因があると言い切ることはできませんでした。ただ、地方で自殺率が高い一方、都会では自殺率が低い傾向にあります。ここに何かヒントがあるような気はします。

 

結論

最初にも述べましたが、自殺には謎が多いようです。すべての人が遺書を残すわけではないですし、すべて遺書の中に自殺の理由が書かれているわけでもありません。死人に口なし、です。県も対策に乗り出していますが、分からないことが多いため、すぐに功を奏する問題ではなさそうです。自殺というと自分とは無関係だと言う人は多いと思いますが、身の回りで自殺をした人がいる人は少なくないはずです。そう考えると、個人にも何かできることがあると思うのです。自殺をする人には何かしらの兆候があるといいます。周りを気遣うことのできる県民性こそ本当の「あったかひなた暮らし」なのではないでしょうか。

 

 

 

もしも宮崎が首都だったら…

皆さん知っていますか、日本には首都について直接定める法律はないんですよ。さまざまな機能が東京に集まっている現状から東京が首都とされているんです。暗黙の了解みたいなものでしょうか。宮崎が首都になる可能性も「無きにしも非ず」ですかね。もしも宮崎が首都だったらどんな感じなんでしょうか。

 

宮崎特別区

まずなんといっても最初にしなくてはいけないことは「延岡市」改め、「延岡区」にすることでしょう。東京に23の特別区があるのと同じようにも、宮崎県ににもいくつかの特別区を設けなければいけません。正直なところ、延岡以外「区」と呼ぶにふさわしい場所があるかどうか定かではありませんが、人口ベースで考えると、「都城区」、「日南区」、「橘区」(宮崎市エリアを勝手にそう呼ばせてもらいます)、辺りが妥当じゃないでしょうか。

 
日向時間 

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日向時間とは宮崎県民が時間に対して寛大な態度であることを意味する言葉です。宮崎が首都になった場合は、日向時間が導入されるため、電車の乗り換えアプリは今ほど便利なものではなくなります。NHKのニュースも5分ほど遅れて始まる日もあれば、10分早く始まる日もあります。

 
国樹

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100円硬貨も新デザインになります。桜の花からフェニックス(ヤシ科の木)に変えましょう。南国を感じる陽気なデザインにすれば、100円の消費が促され、経済活動が活発になるでしょう。

 
「とりあえず焼酎の水割りで!」

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乾杯はビールという古臭い概念はなくなり、焼酎の乾杯が主流になるでしょう。飲食店の焼酎設置とキープボトルは必須化。キープボトルのあるお店で飲み会を企画した幹事は、飲み代を浮かせることができ、好印象を与えることができます。(実際に日南市(だったかな?)には「最初の乾杯に焼酎を!」という条例があるそうですが、あまり普及していないようです。んー残念。)

 
宮崎行幸(みやざきぎょうこう)

文字上は天皇が宮崎にお出かけになることを意味しますが、実質的な意味は宮崎への遷都を意味します。(東京行幸をもじって宮崎行幸としました。) 日本の初代天皇とされる、神武天皇は宮崎の高原(たかはる)でお生まれになったと言われています。現在でこそ天皇陛下は東京に住んでおられますが、ご先祖のふるさとの地、宮崎を恋しく感じられているのではないでしょうか。謹んで心中お察しいたします。今回の遷都をご機会に、宮崎にUターンなるものをされてはいかがでございますか?

 

 

みたいなことが起こるんですかね? もしも実現したら、日本が陽気な国になりそうですね。

 

 

宮崎を出てゆく君に

新年度になりました。進学や就職のため県外へ出てゆく若者が多い季節です。たった今出ていった人たちにこの話題もいかがなものかと思いましたが、今回は「U,I,Jターン」について書こうと思います。そもそも「U,I,Jターン」とは何なのか。聞いたことはあるけど、はっきりとは分からない人もいると思います。

  • Uターン・・・地方→都市、後に、都市→地方
  • Iターン・・・地方→都市 or 都市→地方
  • Jターン・・・地方→都市、後に、都市→地方の近くの中規模都市

大雑把に書くとこんな感じです。このJターンが少し複雑ですが、例えば、僕は延岡から大阪に行きました。その後、延岡ではなく大分市熊本市に住むことになればJターン者ということになると思います。実際僕は延岡から大阪に行き、また延岡に戻ってきているのでUターン者に該当します。

このU,I,Jターン者を増やそうと、最近県は様々なことに取り組んでいます。この取り組みに欠かすことができないのは何といっても、宮崎へのUターンを考えている人、もしくは実際にUターンした人の声でしょう。そこで県が行った「移住・U,Iターンに関する調査」から少しデータを参照してみます。

http://www.pref.miyazaki.lg.jp/rodoseisaku/kurashi/chiiki/documents/16525_20150623182138-1_1.pdf (宮崎の移住・UIターンに関する実態調査)

 

まずはアンケートに答えてくれた世代と男女比。n=452は人数を表しています。

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 そもそも、なぜ若い人たちが宮崎から出てゆくのか。その理由で最も多いのが「進学」です。9割近くがこの理由で県外へ出てゆきます。

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そして、一旦出ていった人を宮崎に呼び戻すものは何なのか。「宮崎への愛着」が一番多いんじゃないかなと思っていましたが、「家族、親族がいるから」が最も多い理由でした。

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またUターンにおける不安として最も多いのが、就職。次いで、娯楽の少なさ、公共の交通機関の不便さ、となっています。

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ここで興味深いなと思ったことは、「就職に関する不安を抱いている人」と「特に不安はない」といっている人が同じ割合でいるということです。僕みたいに「とりあえず地元に帰るか」みたいな人は多いんじゃないですかね。僕も特に不安なしに地元に帰ってきた一人だと思います。こんなのんきなことを言っていられるのも、就職活動が始まったばかりの今の内だけなんでしょうか…しかし、やはりこの就職に関する不安、不満を払拭できれば「宮崎帰ろうかえ」と思う人が増えるのは確かです。県もそこに力を入れ始めているみたいです。

ふるさと宮崎人材バンク   

https://iju.pref.miyazaki.lg.jp/wp-content/uploads/2016/12/c9ab733c1be0f987d89acb45fee1b237-1.pdf (登録企業一覧)

 

このサイトは県外から宮崎県に就職を考えている人の支援を目的としています。希望職種、学歴、希望勤務地などを入力して登録を行います。登録されたデータをもとに企業を検索することができるので、希望条件に合った企業を見つけやすくなっています。また企業側も、登録された情報から人材を探すことができる仕組みになっています。登録企業の一覧を見てみると、県内の企業が800近くも登録されていました。これだけあれば、一個くらい働いてみたいところ見つかりそうですね。

 

あったか宮崎ひなた暮らし

iju.pref.miyazaki.lg.jp

少し名前が狙いすぎな気がしますが、宮崎に移住を考えている人向けに情報を発信しているサイトです。移住するにあたって、具体的な情報を提供してくれています。住まい情報や、町おこし協力隊員の募集など。もちろんお仕事情報も。注目すべきは東京に支部がある点です。電話ではなく面と向かって相談に乗ってくれるサポーターと、移住に関する話をすることができるんです。東京は便利ですね。リンク先のサイトに連絡先などが書いているので、移住を考えている方はどんどん質問してあげてください!

まとめ

Uターン、移住に伴う就職をサポートする二つのサービスについて紹介しました。この記事を書くにあたって、自分でもこれらのサイトを利用してみたのですが、今まではこんなサービスがあったなんて知りませんでした。実際のところ、このサービスがまだ広く知られていないみたいなんです。先ほどの調査データでも、これらのサイトを使って情報収集をしたと答えている人はほとんどいませんでした。調べてみると何でもあるもんですね。

宮崎を出て物理的には宮崎が遠くなっても、情報収集が簡単になった今、あなたと宮崎の距離は思っているほど遠くありません。卒業して宮崎に戻ることに不安を感じている人もいると思いますが、「そういえば、Uターンとか移住したい人を支援するサイトあったよな」って思い出してみてください。少しは気が楽になると思います。今から新生活が始まりますが、宮崎はいつでもみんなの帰りを待っています。そのことを忘れずにいってらっしゃい!

市民が住みやすいまちに

みなさん、卒業旅行のシーズンですね。

僕も仲の良い友人と旅行の計画を立てているところです。

 

今回も、前回に続いて観光のことを書いていこうと思います。何度も何度も書いていますが、僕は延岡で育ち、延岡のことがとても好きです。なぜ好きなのかと聞かれたら「地元だから」と答えます。もう少し細かく言えば、きれいな川が流れていて、野菜が安くて、色々な抜け道を知っているからです。でもこれって別に「地元」でなくてもいいですよね。例えば大阪から車で一時間ほど田舎のほうに行けば、きれいな川と安い野菜たちに出会うことができます。知らない町でもしばらく住んでいると抜け道は覚えてきます。僕にとって、「地元だから」は曖昧な答えですが、ベストな答えなのです。好きな食べ物の理由が「うまいから」って言うのと同じなんです。

例えばそんな"素敵な延岡"に卒業旅行で行ってみたい、そんな友人がいたとします。僕は正直なところ自信をもってお勧めすることはできません。おススメの理由とおススメじゃない理由が戦った場合、残念ながら後者が勝ってしまうのです。簡単に言うと「別に延岡じゃなくてもいい」からなんです。延岡にはオンリーワンがありません。しいて言うならば、チキン南蛮ですが、相当なチキン南蛮マニアでない限り、チキン南蛮>陸の孤島、とはなりません。この観光の強みであるオンリーワンはなかなか狙って作り出せるものではないと思うのです。温泉や美しい自然はそれこそ人間が作り出せるものではないですし、人気商品、キャラクターだって何が成功するかは分からないものです。延岡が仕掛けるべき勝負はこのオンリーワンではない気がするのです。このオンリーワンが当たれば外の世界からいろいろな人がやって来て延岡が潤うかもしれませんが、それが当たる確率よりも、延岡というまちにもっともっと投資をして、活気のある地元人間があふれるまちにする方が効果的だと思うんですよね。外側に目を向けるのではなく、内側に目を向ける的なことが言いたいわけであります。内面が充実していれば自然と外の方から興味を持ってくれるんじゃないでしょうか。

偉そうに書いてきましたが、言うは易し行うは難し、です。自分がしなくてはいけないことが何なのかはっきり言って分かりません。まずは延岡で就職することからスタートしようかな。

宮崎県は観光都市なのか…

自分の県にはたくさんの観光名所がある、故郷に愛着がある人はそう思いますよね。しかし観光名所はその周辺の人々や地域に利益をもたらして本当の「観光地」になると思うんですよね。それでは我らが宮崎県は観光都市としてどれだけ成功しているのか見ていきましょう。

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観光庁が公表しているデータによると、県外からの観光客数は約520万人で全国で35位。これはあくまで「県外」に注目した場合のランキングです。参考までに、大分県は約960万人で24位。熊本県は約980万人で23位。んー正直、観光都市からは程遠い数字ですね…

 

(大分、熊本、宮崎の三県で簡単にまとめてみました。)

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http://www.mlit.go.jp/common/001153819.xls (平成26年度)

 

主に考えられる理由としては、

  1. 観光名所の知名度の差
  2. アクセスの違い

が考えられます。

 

  1. まず我が県と同様にアクセスの良くない大分が、なぜ宮崎と大きな差をつけたのかという点についてですが、大分では「大分=温泉の町」という方程式ができています。「どこかに旅行に行こう!」となった時、温泉はとても魅力的ですよね。さらに、温泉って観光客をその町に一泊させる力があります。熊本は全国的にも有名なゆるキャラの「くまモン」が観光PRを頑張っています。両県には絶対的な観光のエースがいるように思います。

    (彼らも頑張っているんでしょうけど、くまモンと比べると…)

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  2. アクセス良さも観光と深く関係しています。どこかに観光に行く際に必ず調べなければいけないのが交通の便です。東京や大阪など公共の交通機関が発達した場所であれば、その必要はあまりありませんが、地方への観光は「交通手段の決定=観光ルートの決定」となることも少なくありません。そして田舎に行けばいくほど交通手段が限られてしまい、ワンパターンな観光ルートが完成してしまいます。その点から見てみると、熊本には新しい新幹線ルートが完成し、大分も九州の中心地福岡からのアクセスの良さで宮崎に勝っています。

 

先ほどのデータを見てみると宮崎県の観光で不足しているのは県外からの宿泊客です。宮崎って観光の話になると食べ物の話ばかりになりません?そうです、確かに食べ物はすごく美味しいんですよ。でも食べ物は、日帰りの観光でも十分に楽しめてしまうんですよね。他にも高千穂の神楽とかプロ野球キャンプとかありますが、「宿泊」させる力としてちょっと弱いと思うんですよね。宮崎のこれからの観光戦略に必要なのは宿泊客を増やすことではないでしょうか。宮崎県のPR動画を見てみると、食べ物を重点的に紹介して魅力を伝えようとしているものが多いように感じます。もちろん、宮崎県の強みを全面的に伝えていることは大切ですが、いつまでもその強みに頼っていては観光産業は伸びていかないように思います。簡単にいいアイデアは思いつかないですが、観光ホテルが地元の農家ツアーみたいなことをやってみると「泊まろうかな」っていうお客さん増えないですかね。まだまだ伸びしろがあるはずです。頑張ろう宮崎!!